昭和43年(1968)年12月10日。戦後最大のミステリーと呼び声が高い「3億円事件」が発生した。
東芝府中工場の従業員のボーナスである3億円を運ぶ現金輸送車が、偽白バイ隊員に扮した犯人により、東京都府中市の府中刑務所裏で強奪されたわ。
「3億円事件」の現場といえば、誰もが事件がおきた府中刑務所裏のアノ場所を思い浮かべるわよネ。
でも、実は「3億円事件」の現場ってあそこだけじゃないのよ。
事件発生から4ヶ月後の昭和44年(1969)4月9日に、現金輸送車を強奪した犯人が乗り換えたと思われる濃紺のカローラが、東京都小金井市にある団地・「小金井本町住宅」の駐車場で発見されたの。
そんなことから、「小金井本町住宅」は、”3億円事件の第4の現場”な〜んて呼ばれているわ。
今回は昭和のミステリー事件とも因縁のある、「小金井本町住宅」を歩いてきたわヨ☆
そして「小金井本町住宅」も、多くの団地と同じように再開発が進んでいるの・・・そんな中でも、昭和の団地の風情を楽しみながら、散策してきたのでレポートするわネ!
※3億円事件の現場は、第1現場・事件の舞台となった、現金輸送車が強奪された場所。第2現場・強奪した現金輸送車(黒のセドリック)を乗り捨て、トヨタカローラに現金を載せ替えて逃走した場所。第3現場・偽白バイを停車させ、犯人が犯行直前まで待機していたと思われる場所。第4現場・事件から4ヶ月後に、3億円が入れられていたジュラルミンケースが入ったトヨタカローラが発見された場所。とされているわ。
【3億円事件の現場となった団地】「小金井本町住宅」の駐車場近辺の団地群
「小金井本町住宅」は、JR中央線の武蔵小金井駅から15分も歩くとたどり着く事ができるわ。
造成されたのは、昭和35年(1960)〜昭和36年(1961)にかけて。当時各地で沢山の団地が建てられていた時期に、ココ「小金井本町住宅」も誕生したのネ。
そこまでマンモス団地なわけではなく、総戸数は770戸とわりとこじんまり目。(郊外の団地にしては。)
こじんまり目の団地とはいえ、団地ならではのゆとりと自然に囲まれた道を進んでいくと・・・駐車場を発見!
そう、冒頭でも書いたように「3億円事件」の”第4の現場”と言われる駐車場がココだそうよ。
冒頭でも書いたように、事件発生から4ヶ月後の昭和44年(1969)4月9日に、現金輸送車を強奪した犯人が乗り換えたと思われる濃紺のカローラが、この場所で発見される。
発見したのは「小金井本町住宅」の住人と、車の契約するためにやってきたセールスマンだったとか。
発見されたカローラにはカバーが掛けられていたんだけど、車のセールスマンはカバーの隙間からジュラルミンケースがチラ見えした事で警察に通報したんですって。
ジュラルミンケースのチラ見えを見逃さないなんてすごいなぁ〜
・・・な〜んて思っていたら、駐車場裏の粗大ごみ指定置き場に捨てられていたスーツケースを発見!「3億円事件」の痕跡かと思って、少々ドキッとしちゃったじゃないの。
3億円事件があった昭和43年(1968)年当時、団地での生活は人々の憧れだった。でも事件から4ヶ月もたった後、外部から来たセールスマンに発見されたことで、団地生活ならではの人間関係の希薄さが浮き彫りになったわ。
とはいえ、今の感覚からするとまだまだ隣近所の関係もそこまで希薄だったとは思えないんだけどね・・・
駐車場の横には広くて綺麗な公園があるんだけど、お年寄りが運動していたり子供たちが遊んでいてとっても賑わっていたわ。
”3億円事件の第4の現場”な〜んていっても、いたって普通の長閑な団地といったところネ。
綺麗に整備された公園には、イカした遊具たちが並ぶ。パイレーツ・オブ・ブランコがカッコよき♡
【3億円事件の現場となった団地】イカした板状団地郡「小金井本町住宅」
「小金井本町住宅」にはスターハウスをはじめとしたポイントハウスや、変形の団地群はないわ。
全てがオーソドックスな板状団地で構成されている。規則正しく並ぶ板状団地の棟は、凛々しさと風格を感じるわネ。
補強された団地が、インダストリアルな雰囲気を醸し出していている。
団地全体に漂う昭和感にはワクワクが止まらないわネ♡
団地の中には仙川の河道が整備されている。
今は水は流れていないみたいだけど、しっかり手入れされているのがわかるわ。
昭和感が漂うといっても、小道も綺麗に整備され清掃も行き届いている感じ。
しっかりと人の気配が感じられる「小金井本町住宅」。
昨今都内の都営団地は住民の高齢化により、”限界集落”な〜んて揶揄されることもあるけど、「小金井本町住宅」を散策していると、お年寄りも多いんだけど若い世代ともそこそこすれ違う。
でも、もしかしたらすれ違うお年寄りたちは「3億円事件」当時から、「小金井本町住宅」に住んでいる歴史の生き証人かもしれないわよね。
実際当時警察が捜査に来ていたのを間近で見ていたのかも?そう考えると、歩いているお年寄りを捕まえて話を聞きたくなったしまったわ。(まぁ、コミュ障なので無理ですが・・・)
【3億円事件の現場となった団地】戸建て風の「団地管理人室」
な〜んて「3億円事件」当時の事を考えながら散策していると、板状団地が並ぶ中で、ひとつだけちょっと変わった建物を発見!
単独の住宅になっている8−15棟。
このイカした建物は、小金井本町住宅の管理人事務所と集会場になっているわ。
ミニ団地みたいで可愛い♡
扉の昭和感がたまらなく愛おしいわね。
【3億円事件の現場となった団地】再開発エリア・元給水塔があった場所
多くの団地が再開発が行われているいま、「小金井本町住宅」にも取り壊しが進み工事中のエリアが存在している。
この工事中のエリアには、元々団地の給水塔が建っていたんだけど、取り壊されたしまったみたい・・・
団地×給水塔の風景が見られなくなってしまったのは、とっても残念よね・・・
このエリアには、『JKKシニア住宅(仮称)』なる団地の整備が進められているわ。
『JKKシニア住宅(仮称)』とは、高齢者が低廉な負担で住み慣れた地域で安心して住み続けられる、シニア向けの団地のことみたい。団地の建て替え事業として、一部のエリアを『JKKシニア住宅(仮称)』にしていくと、東京都住宅供給公社が発表しているわ。
なんでも、ここ「小金井本町住宅」は第一弾として整備が始まったところみたいネ。
給水塔がなくなり、建て替えによって昔の団地が姿を消すことは寂しいけど、いずれ高齢者になる身としては、こういった事業の大切さも痛感するわ。
立入禁止のエリアもあり、建て替えによる再開発が着々と進んでいる。
ただ、あくまでも一部のエリアが建て替えられるようで、今のところは全体的な再開発は発表されていないみた。
【3億円事件の現場となった団地】「小金井本町住宅」を見学して。
はい、今回は「3億円事件」の”第4現場”となった、「小金井本町住宅」を散策した様子をお伝えしたわ。
”3億円事件の現場”と言っても、しっかり管理された長閑で素敵な「小金井本町住宅」。当時は逃走用のカローラが放置されたけど、今だったら直ぐに不審車として通報されちゃうわよね。
団地の再開発が進む中、まだまだ昭和の団地の風情が残る、とっても素敵な団地だったわ。戦後最大のミステリー「3億円事件」の生き証人としても、まだまだ元気に昭和の面影を伝えていってほしいものネ!
★☆団地は住宅です!住民に迷惑にならないように、静かに、楽しく見学しましょ!★☆
【3億円事件の現場となった団地】「小金井本町住宅」の場所
〒184-0004 東京都小金井市本町4丁目7
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