JR青梅線の東中神駅の南口を降りると、「東中神団地」と「都営昭島玉川町アパート」が現れる。団地好きは思わず顔がほころんでしまう景色だ。
でもそんな素敵な景色も、もうすぐ見られなくなってしまうの。というのも、現在駅前の再開発が進んでおり、「東中神団地」においては北口に新しい団地を建設中。新しい団地が完成して住民の移転が済んだ暁には、今の「東中神団地」は解体されてしまうんですって・・・
いやぁ〜これは寂しい限りよね・・・
ということで、今回は東京都昭島市のJR青梅線東中神駅前にある昭和の団地、「東中神団地」と「都営昭島玉川町アパート」を歩いてきたわ。
【駅前に広がる昭和の団地】「東中神団地」と「都営昭島玉川町アパート」の歴史
東中神団地と都営昭島玉川町アパートは、本当に駅から近い。
筆者が雑に加工した上の地図を見ていただいてもわかる通り、東中神駅の駅前一等地に東中神団地と都営昭島玉川町アパートは建っているわ。
実際に東中神駅の南口ロータリーに降り立つと、目の前には素晴らしき団地群が!写真は左から東中神団地1号棟・都営昭島玉川町アパート1号棟・東中神団地2号棟よ。
こんなに駅チカの団地にも関わらず、東中神駅は団地のために造られた駅ではないの。
元々この近くには、旧立川陸軍飛行場(現在の立川飛行場)や、そこに隣接する陸軍施設である陸軍航空工廠があったわ。東中神駅は主に陸軍航空工廠で働く人たちのために、青梅電気鉄道(現在の青梅線)の駅として昭和17年(1942)に開業したの。
現在の東中神団地や都営昭島玉川町団地がある場所には、陸軍の寮が建っていたそう。駅前だけではなく、東中神近隣には沢山の軍の寮が建っていて、かなり賑わっていたみたいね。
そして戦後になり東中神の駅前には、昭和42年(1962)に日本住宅公団(現UR)により東中神団地が、昭和46年(1972)には都営昭島玉川町アパートが誕生するに至ったわ。
【昭和の団地】「東中神団地」を歩く。
ざっと東中神駅と団地についてわかったトコロで、いよいよ団地の散策といきましょ☆
まずは東中神団地の1号棟からみていきましょ〜。
レトロな雰囲気のエントランスは、”くじらロード”なる商店街になっているわ。
下駄履き団地になっていて、1階には店舗が入っている。
1号棟は一見3棟ぐらいに別れているように見えるんだけど、上からみると個性的な形の1棟として建てられているのがわかるわネ。
建て替えが進んでいるからなのか、商店街には空き店舗が目立つ印象。
この写真の「フランボワーズ」は人気のフレンチレストランだったみたい。営業当時の食べログを見ていると、レトロな店内と美味しそうな料理の写真が並んでいて、ぜひとも閉店前に一度お邪魔したかったわ・・・
⬇営業当時の食べログ。わりと最近閉店してしまったみたい・・・残念。
続いては東中神団地の2号棟を見てみましょ☆
こちらも下駄履き団地になっていて、1号棟と同じく”くじらロード”なる商店街が設置されているわ。
爽やかでレトロな壁画がイカす!
”くじらロード”には、くじらのオブジェ(?)が飾られたちょっとしたスペースがあって、レトロでとても良い雰囲気。
”くじらロード”のくじらのキャラもレトロポップなファンシーさで、初めて見たのに無性に親しみを感じるわ。
あっ、そうそう、2号棟の”くじらロード”には、とってもレトロでイカした喫茶店「パーラーロータリー」があるわ。
筆者は今回こちらの「パーラーロータリー」で、レトロなプリンアラモードとアイスコーヒーをいただいて来ちゃった♡
そしてこちらは、2号棟と3号棟の間にある中庭。とても清々しく気持ちのよい場所ネ。
2号棟と3号棟はL字型をしていて、内側が中庭になっている。この形にするコトにより、駅前の喧騒から隔離され、緑の多い団地のプライベート空間ができるのはウレシイわよネ。
【昭和の団地】「都営昭島玉川町アパート」を歩く。
それでは続きましては、都営昭島玉川町アパートを見ていきましょ☆
都営住宅によくありがちな、壁面に書かれたアパート名!!これが何ともいえずレトロでで愛おしいのよね〜♡
そして壁のレンガタイルも最高にイカす!
エントランスからも昭和の香りがびゅんびゅん漂い、最高にイカした雰囲気じゃな〜い???
そして都営昭島玉川町アパートも下駄履き団地になっていて、1階にはこちらも”くじらロード”が設置。
公団と都営の違いはあれど、併せてひとつの町を形成している雰囲気ね。
ただこちらもシャッターが降りたお店が多く、少し寂しい雰囲気・・・
こちらも何やら以前は飲食店だった模様。素敵な雰囲気の入口!営業している時に、入ってみたかったなぁ〜。
内側にまわると、昭和感満載で素敵の玄関扉が!素敵♡
そして愛おしいほど昭和な看板も健在。
こちらは団地の案内図。都営昭島玉川町アパートはかなりコンパクトに1号棟〜4号棟がまとまっているわ。
【昭和の団地】「くじらロード」の由来
海から遠い昭島市なのに、”くじらロード”をはじめヤケにクジラ推しが多いと思わない?なに?海への憧れかなにか?
で、ちょっと気になって調べてみたら、昭和36年(1961)に昭島市内を流れる多摩川で、クジラの化石が発見されたらしいのよ。しかも同種類のクジラが他に発見されていないため、その化石は「アキシマクジラ」と命名されたんですって!まぁ〜そりゃ、そんな大事件が起きたら、市全体でクジラを推したくなるってもんよね。
160万年前の地層から発見されたみたいなんだけど、そんな太古の昔は昭島市も海だったって考えると、ちょっとロマンを感じるわよネ。
【駅前団地の風景】今のうちに!建て替えが進む「東中神団地」そして「都営昭島玉川町アパート」を堪能しよう♫
はい、今回は東京都昭島市にあるJR青梅線東中神駅の目の前にある昭和の団地郡、東中神団地と都営昭島玉川町アパート周辺を歩いてきたわ。
東中神団地は現在北口周辺に新しい団地が建設中。新しい団地ができて住民の移転が済んだら、今の団地は解体されたしまうわ・・・老朽化など仕方のない面はあるものの、昭和の雰囲気が失われていくのは少し寂しいわよね。
この素晴らしき昭和の風景を体感したい方は、ぜひ今のうちに見学してネ!
☆★団地は住宅です。住民の皆様に迷惑にならないように、静かに、楽しく見学しましょう!!☆★
【昭和の団地】「東中神団地」と「都営昭島玉川町アパート」の場所
〒196-0034 東京都昭島市玉川町1丁目
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