
桜も散り始めた晩春の候。気候が良いこともあり、朝起きたら無性にどこか旅に出たくなる衝動に駆られていた。
あいにく仕事も2連休、こうなったらもぅどうにも止まらない、思い立ったが吉日。起き抜け10分で、以前から行ってみたかった千葉県銚子市にゆくことを決意!(ずっと銚子電鉄に乗りたかった、ぷち乗り鉄です)
そうと決まれば雨風をしのげる宿をとらねば・・・・ということで、早朝から楽天トラベルとにらめっこ。
貧民の筆者はあまり高級な宿には泊まれないため、お手頃かつ口コミのよい宿を探していたら素敵な旅館を発見してしまった!あまりの運命的な出会いに、松田聖子ばりにビビビッときちゃったわヨ。(古っ!)
その宿の名は「大新旅館」さん。楽天トラベルに掲載された写真もいい感じに昭和で、宿のアピール文言には“島崎藤村ら文人達に愛された老舗300年の旅館です。”と記載されていたわ。元文学少女としては、弱いのよね、こういうの。(とくに藤村藤村に明るいわけでもないのに)
しかも当日予約で一泊(素泊まり)6600円とお安いうえ、☆4.0とかなりの高評価!(2025年4月時点)筆者は楽天トラベルで存在を知ったのだけど、「大新旅館」で検索してみたらたくさんの宿泊記やレビューが出てきたわ。かなり有名なお宿のようネ。
と、いうことで、今回は行き当たりばったりではありますが、楽天トラベルにより運命的な出会いを果たした、「大新旅館」さんに宿泊してきた様子をレポートしますネ☆
(※あっ、ちなみに行ったのは4月ですが、この記事を書いているのは8月です。なにぶん記憶が曖昧になるお年頃、ちょいちょい記憶がブレるところもありますが、ご了承いただければ幸いです。)
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【銚子】創業380年!「大新旅館」の外観

JR/銚子電鉄の銚子駅から10分ほど歩くと、只者ではない雰囲気を放った建物が見えてくる。そこが今回の目的地「大新旅館」さんよ。
みてみて!この門構え!歴史を感じる重厚な造りに、思わず胸が高鳴ってしまわない!?

玄関へと続く長い石畳からも、そうとうな老舗旅館だということが伺えるわ。
まぁ〜なんてったって、「大新旅館」さんの創業はいまから380年前の正保2年(1645)!!そりゃ老舗よ。
創業当時の銚子は利根川水運の海運業や醤油の醸造でかなり賑わっており、東国(東日本)きっての港湾都市として発展していたの。そりゃもぅ〜たくさんの海運業者や商人で旅館も繁盛していたんでしょうね。
そしてその後も“料理の大新”として、伊藤博文、大隈重信、後藤新平、島崎藤村などの多くの文人や著名人に愛され、銚子を代表する宿として君臨していたのだとか。

残念ながら創業当時の建物は昭和20年(1945)7月19日の銚子空襲で被災、現在の建物は同年に再建されたものなんですって。
それでも戦後80年、こうして令和の時代も現役で活躍しているというのが凄いし、嬉しい限りよネ。
そもそも現在では、一泊6600円と平民(貧民)の筆者でも気軽に泊まれる旅館となっているけど、昭和時代は皇室の方たちも「大新旅館」さんをご贔屓にしていたのだとか。
高度経済成長期以降はレジャーブームの影響もあり、総武線には銚子にゆく準急や急行列車がたくさん走っていたわ。そのため都心からのアクセスがよい銚子はかなりの観光客でに賑わっていたの。まぁ、その頃やバブル期なんかの「大新旅館」さんには、高級すぎて筆者じゃ泊まることができなかったのでしょうね・・・・(哀)

そしてそんなブイブイ言わせていた時代に活躍していたであろう、「大新にゅうさろん」の建物が門の横に佇んでいるわ。
なんか、すっごい昭和の面影が漂いすぎじゃな〜い!?

残念ながら現在は営業していないみたい。
モダンで色気のある建物は、思わず見惚れてしまう♡あ〜中に入ってみたかった!そして酒を呑みたかったっ!!だって絶対うまい酒が呑めそうなんですもの。

とまぁ、「大新にゅうさろん」に思いを馳せつつ、門をくぐり入口へと向かいましょ。
きゃーっ!!なんて素敵なの!まさに清く正しい昭和の旅館といった風情で、思わず背筋が伸びてしまう。こんな昭和感、半端な気分では泊まれないわ。

入口横には様々な指定旅館のプレートが掲げられている。最近はどうかしらないけど、昔はこのプレートが信頼の宿の証といったところがあったわよネ。

あ、そうそう、館内は禁煙のため入口横に喫煙所が完備。
昭和感満載とはいえ、こういったところはしっかり現代に融合しているわネ。

喫煙所付近から門をながめる。う〜ん、やっぱりどこから見ても昭和っ!!
あ、あとすごく余談なんだけど、「大新旅館」で検索するとサジェストに“ガキの使い”って出てくるのよ。何かと思ったら2017年に放送された「笑ってはいけないアメリカンポリス24時」のロケでちょっと使われたみたいね。
その他「大新旅館」さんは、実写版の「るろうに剣心」など様々な映画やドラマのロケ地として使われているみたい。流石老舗!
【銚子】創業380年!「大新旅館」の館内に潜入!

ではでは、一通り外観を堪能したら、いよいよ館内に入っていきましょ☆
なんだか匂いが昭和すぎて、胸がどきどきしてきちゃう♡必殺!昭和まみれ♡
【大新旅館】昭和すぎるロビー&廊下

館内に足を踏み入れるやいなや、あまりの昭和っぷりにくらくらしてしまった。
なんだろう、もう昭和がすぎる(語彙力・・・・)

カウンターに誰もいなかったため玄関で勝手に靴を脱いで、呼び鈴を鳴らしスタッフさんを待つシステム。

スタッフさんが来るまで、ロビーをうろうろ。
ミッドセンチュリー調の家具✕和風建築がなんともいえない昭和感を醸し出しすぎ。大好きこの感じ。

お洒落だわ〜。
そしていまはなきおばあちゃんちの応接間を思い出し、ちょっぴり泣きそうよ。
ちなみにどうでもよい余談だけど、筆者の祖母はちゃきちゃきの江戸っ子でお洒落なモガだったのよネ。学生時代に派手髪・派手ファッションをしていた筆者を、唯一肯定してくれた身内だったわ。

な〜んて、おばあちゃんとの思い出に浸っていたら、呼び出していた女将さんが迎えにきてくれたわ。
とても感じのよい女将さんで、ちょっとの雑談をしながらほっこりしてみたり。

ではではそんな素敵な女将さんに連れられ、お部屋へと向かいましょ。
廊下も雰囲気ありすぎっ!!

うをっ!!めっちゃレトロでお洒落なソファーじゃないの♡ほしい、欲しすぎる!

今回お世話になるお部屋は2階にあるため、雰囲気満点な階段を上ってゆきましょ。

さすが築80年を誇る建物!造りがとてもしっかりしており、船底天井が美しくて立派。

すごくどきどきする色気のある廊下。そこかしこから昭和の面影を感じることができて、わくわくしてしまう。

初めてきたのにどこか懐かしく感じる。
こういう光景にノスタルジーを感じるのは、日本人のDNAに日本建築の素晴らしさが染み込んでいるからなのだろうか?
まるで昭和にタイムスリップした気分になっちゃう♡

なんてことを考えていたら、今回お世話にあるお部屋「巴」に到着。
ではでは、さっそく客室の中に入ってみましょ!

そうそう!客室内にはトイレやお風呂は付いていないわ。
でも安心して!お部屋の前には“御婦人お手洗い”が完備。中はとても綺麗で清潔な洋式トイレなので安心して使えるわヨ。
この階に殿方お手洗いがなかったのでけど、2階のこの並びのお部屋は女性専用なのかしらネ?
【大新旅館】昭和すぎる客室内!

さぁさぁ、ではでは!さっそく客室をチェックしてゆきましょー☆
非常に落ち着けるTHE和室!大切に時を刻んできたことがわかる、温かみを感じる居心地のよい空間になっているわ。
そしてお布団は既に敷いてあり、いつでもダイブ可能。

これ、この感じが無性に落ち着くのよネ〜。
もしも筆者が生まれ変わって文豪になれたなら、「大新旅館」さんでカンヅメしたいわぁ〜。

なんてどうしようもない荒唐無稽なことを考えていると、すてきなものを発見してしまったではないですかっ!
テレビが置かれたこの棚、只者じゃあないわよ。

テレテテッテレ〜!!埋込式ラジオ〜っ!!(東芝製)
いまはもぅ動かないこのラジオ、すっごく素敵じゃない!?

たとえいまは音が流れなくとも(おそらく)80年もの長きにわたり、この部屋で過ごした客人を見守り続けたと考えるとなんだかぐっときちゃうわよネ。

そして、ぐっときちゃうのは埋込式ラジオだけじゃないわ。
この居室には素敵な広縁が付いているのよ〜!旅館といったらやっぱり広縁がなくっちゃなのよネ♡

広縁でのんびりするのが至高♡

広縁の窓からは利根川が見渡せる。最高のロケーション!

広縁から居室を眺める。う〜ん落ち着く!!

あ、そうそう!広縁には洗面と鏡が完備。
居室内にトイレやお風呂はないけれど、洗面がついているとお部屋で歯磨きができるから助かるわよネ。
それと鏡に映る怪しい女が着ている通り、備品(?)として浴衣・丹前・バスタオル・フェイスタオル・歯ブラシセットが完備しているわ。(丹前は夏は付かないと思うけど)
一通り泊まるのに困らないものが完備してあるので安心よネ!

その他の備品(?)としては、テーブルの上にはお茶セットとうちわが完備。
こんなにも昭和の空間にも関わらずしっかり館内にはwifiが飛んでおり、うちわにはSSIDとPWが記載されていたわ。
ちゃんと現在のテクノロジーも取り入れているところ、流石です。
あと鍵に付いてるキーホルダー(?)もぅ昭和のソレすぎて泣ける!

あと嬉しかったのが、延長コードが完備されていたこと!
歴史ある旅館ってコンセントが少なくて使いづらいこともあるんだけど、延長コードがあると充電が捗る捗る!(充電器は筆者私物)
メカに支配された現代人には、なにより充電できる環境が大事ですからね。

そしてもぅいっちょ一寸感動したのが、埋込式ラジオ台の下にガス栓があったこと!
すっごい昭和のお宿っぽくない!?昔はここからガス線を伸ばして鍋とかやったのかしら?はたまた熱燗でも温めた?な〜んてことを考え、昭和に思いを馳せるとわくわくしちゃうわ。
【大新旅館】昭和すぎるお風呂やその他の施設

ではでは!客室内を堪能したら、その他の設備もみてゆきましょ。
レッツ館内探検☆

まずは浴室の周辺をチェック!
浴室と書かれた看板も、とびきり昭和の空気が漂いいい感じ♪

お〜っと!浴室前の広間には卓球台が完備。
卓球台があるっていうのも、昭和の旅館ポイントが倍増よネ♡

あ〜すき♡スキ♡好き♡
置かれた椅子たちがいちいちレトロできゅんとしちゃう。館内の家具が基本的にミッドセンチュリー調で、おそらく70年代ごろから現役で使っているであろう感じがよすぎるのよ。

雰囲気満点のカウンターもある。

カウンター横には浴室用のコインロッカーと自動販売機が完備。
自動販売機はビールとお茶など種類はあまり豊富ではないので、近所のコンビニであらかじめ買っておくのをオススメするわ。

そしてその横には浴室へと続く扉。

扉を開けて誰もいないことが確認できたため、ちょっくら撮影させてもらうわネ。

古さを感じるもののしっかり清掃された浴室は、のんびりゆっくり入浴することができるわ。
宿泊客ではなくともお風呂に入ることができるそうで、近所の方などがひとっ風呂浴びにくることもあるみたい。
温泉ではないものの、大きなお風呂って気持ちがいいわよネ♡
チェックイン・アウトの15:00ー10:00の間は入れるのか、筆者は朝晩2回入浴しちゃったわよ。基本的に家にいる時は風呂めんどい民なんだけど、大浴場や温泉・スーパー銭湯とかに行くと無駄にたくさん入っちゃうのよね。

あ、あれよ?家の風呂めんどい民とかいいつつ、ちゃんと入ってるので安心(?)してちょうだい。
なんて弁明をしつつ浴室を後にしてやってきたのは、扉に「グリル」と書かれた食堂前。現在は残念ながら使われていないようで、扉の前には椅子やパーテーションなどが置かれていたわ。
数年前の宿泊レビューを見ていると、食事付きのプランもあったようなんだけど、現在は廃止?しているみたいね。(いろんな条件でプラン検索してみたけど、素泊まりプランしか出てこず)
レビューにアップされているお食事の写真が、どれも美味しそうなので筆者も是非食べてみたかったわ〜。

その他には大広間も完備。
こんなに立派な大広間からも、歴史のある素晴らしい旅館だということが手に取るようにわかるわね。
【銚子】創業380年!「大新旅館」に泊まろう☆

はい、今回は創業380年の歴史がある「大新旅館」さんに宿泊してきた様子をお伝えしたわ。
まるで昭和にタイムスリップしたかのような館内は、控えめに言っても最の高♡大切に歴史を紡いできた良さが詰まった、最高の旅館だったわよ。
そしてやっぱり日本人のDNAに刻み込まれているのか、落ち着き払った和室の居室はかなり居心地がよく、ぐっすり眠れること、眠れること!「大新旅館」さんに泊まるために銚子へゆくっていうのも全然ありだわね。
今度は何泊かしつつ、文豪気分でカンヅメでもしちゃおうかしらっ♪
ぜひ皆様も銚子へお越しのさいは、「大新旅館」さんへ宿泊してみてくださいネ☆
【銚子】創業380年!「大新旅館」の場所・詳細
〒288-0041 千葉県銚子市中央町10−27
TEL:0479-22-4190
FAX:0479-22-6719
チェックイン時間: 15:00
チェックアウト時間: 10:00
銚子駅から徒歩10分

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