
みなさんは東映のオープニング映像を見たことはあるかしら?
そう、あの荒ぶる波が岩に打ち寄せる、ダイナミックかつ情緒的な映像のことネ。映画をあまり見たことがない人でも、あの映像は薄ぼんやりと脳裏に浮かぶと思うのよ。
筆者は学生時代の4年間、某TSUTAYAでアルバイトに励んでいたのだけど、当時は福利厚生でDVDが50円で借りられてね。その時は借りたね、とにかく昭和の映画を手当たり次第借りまくっていたので、もちろん東映の映画もたくさん借りたものよ。その数は親の顔よりも東映のオープニングを見たんじゃないかと思うほど。(嘘)
まぁ、それほどまでに見た東映のオープニング、一生に一度はアノ岩を見て見たいと思うのが映画好きの性ってものじゃない?
と、いうことで、今回はアノ風景をこの目で確かめるべく、東映のオープニングが撮影された場所へと足を運んできたわよっ☆
あ、ちなみにどうでもいい情報ですが、筆者は15年以上前にキネ旬主催の「映画検定4級」を取得しております。今回はそんな映画好きが満を持してレポートするわよ!(4級ってめっちゃしょぼいけど・・・・)
【東映オープニング】撮影場所と歴史
あのオープニングの撮影場所に行くったって、どこにあるのかわからなければ元も子もないってもんよね。まずは、あそこがどこなのかをチェックしておきましょ!
そしてあのオープニングはいつごろから使われているのかなど、歴史についても少し学んでおきましょ!
ほら、なんてったって「映画検定4級」だからさ、しっかり歴史も学んでおきたいじゃない。

東映のオープニングの場所はどこ?

あの東映のオープニングが撮られたのは、千葉県銚子市の犬吠埼。チーバくんの犬体で言ったら、耳のさきっちょ辺りね。
google様のマップにもしっかり“東映オープニング「荒磯に波」”とピンが刺さっているわ。
マップにも記載されているように、あのオープニングは「荒磯に波」という名称で呼ばれているようね。
東映オープニング「荒磯に波」はいつから使われているの?歴史や意味は?

血槍富士 [DVD]
(⬆「荒磯に波」のオープニングが登場した昭和30年(1955)公開の『血槍富士』。主演は片岡千恵蔵さん)
東映株式会社は昭和26年(1951)に東横映画と太泉映画を吸収合併し発足した、日本でも歴史のある映画会社。
そんな歴史ある映画会社の顔として、あのオープニング「荒磯に波」が初めて登場したのは、昭和29年(1954)公開の『旗本退屈男 どくろ屋敷』と昭和30年(1955)公開の『血槍富士』。
そして昭和32年(1957)公開の『旗本退屈男 謎の蛇姫屋敷』から毎回あのオープニングが使われるようになったと言われているの。(wikipediaより参照)
ちなみに、あのオープニングは使われていないものの、昭和28年(1953)に東映制作・配給の初期の大ヒット作「ひめゆりの塔」は銚子市の海岸がロケ地として使われているわ。(余談)
「荒磯に波」のオープニングは、3つの岩に波が打ち寄せる映像に、三角で囲まれた東映のロゴがドドンと出てくるのが印象的よね。
この意味としては東映の前身である、東京映画配給、太泉映画、東横映画の3社の統合と結束をイメージしているのですって。
wikipedia先生によると、1970年代のヤクザ映画全盛期には莫大な興行収入を得ながらもスタッフやキャストへの金払いが悪かった事、強引なブッキングを強いた事などから、「東映の三角マークは義理欠く恥欠く人情欠くの三欠くだ」な〜んて揶揄されていたようね。
そしてはじめてこの発言をしたのは、昭和の流行語(?)“ちょめちょめ”を広めた、山城新伍さんだと言われているわ。

ちなみに、オープニング映像は5年に一度ぐらいのペースで撮影し直しているそうなんだけど、昔はいい波を撮ろうと犬吠埼で粘っていたようだけど、デジタル映像の導入以降は波をグラフィックで付け足して作成しているよね。
そのうち全部生成AIで作成され、今後は実写のオープニング映像がかなり貴重になるのかも。
【東映のオープニング】犬吠埼へ向かう

さあさあ!それでは、場所と歴史をチェックしたら、さっそく現地へと向かいましょ!
オープニンの現場である犬吠埼へゆくには、銚子駅から出ている銚子電鉄で犬吠駅へと向かうのが(個人的には)ベストよ。

銚子駅から犬吠駅へは銚子電鉄でおおむね20分ほどで到着。ここから犬吠埼までは歩いて向かうわよ。

犬吠駅からしばらく歩くと、海が見えてきてテンションが上がる☆

道中には平成30年(2018)に閉館した、「犬吠埼マリンパーク」の廃墟があったり・・・・

結構がっつりと廃墟が残っており、かなり興味深い。昭和の雰囲気も残りついつい見入ってしまうわ。

な〜んて、「犬吠埼マリンパーク」に目を奪われつつも、ついに犬吠埼に到着よっ☆(犬吠駅からは歩いて12分ほど)
ひやっほ〜っ☆流石、関東平野最東端にある岬なだけあり清々しすぎるっ〜っ!!
ではでは、さっそく東映のオープニングである「荒磯に波」の現場に行ってみましょ〜っ☆
【東映のオープニング】「荒磯に波」の撮影場所はここ!

犬吠埼に到着したからった目的はまだ達成されていないわよ!
我々はここから東映のオープニング「荒磯に波」の撮影場所に向かわねばならぬのですよ。

あの岩を目に焼き付けるためには、犬吠埼灯台の脇にある遊歩道から進む必要があるわ。
Googleマップに投稿されている写真では、どうやらあの岩の近くには張り紙がはってあるそうで、それを目掛けていけば簡単にあの岩を見つけることができるのだそう。

だそうなんだけど・・・・いくら歩いても張り紙らしきものは見つけられず・・・・
ただ東映のオープニングの張り紙はなくとも、三越百貨店の包装紙のイメージとなった場所が犬吠埼だったと書かれた張り紙はあったわ。
ちなみに、この包装紙のデザインは画家の猪熊弦一郎先生によって、昭和25年(1950)にデザインされたもの。先生が犬吠埼を散策中に海岸で波に洗われる石を見て、「波にも負けずに頑固で強く」「自然の作る造形の美しさ」をテーマにデザインされたんですって。
で、当時三越宣伝部の社員であった、みんな大好き「アンパンマン」でお馴染みのやなせたかし先生により、「mitsukoshi」の筆記体が書き入れられたというレジェンド級にすんごいデザインなのよ。
やっぱりいま朝ドラがやっていることもり、やなせたかし先生関連の方が東映のオープニングよりホットで優先されるのかしらね。(筆者が訪れたのが2025年4月。3月からやなせたかし先生の奥様がモデルの「あんぱん」の放送が始まる)

ん、とまぁ張り紙はないものの、親の顔より見た東映のオープニング(嘘)、おそらくここではないかという場所を発見!(張り紙を探して散策していたこともあり、遊歩道を2往復してしまったのはナイショ・・・・)

絶対ここ、ぜったいここじゃね?っーかもうここでいいよ!

波が全然ざっば〜んってなっていないから分かりづらいけど、もうここ、ここが東映のオープニング「荒磯に波」の現場で間違いないわよ!

もう東映!東映のオープニング!!
波ざば〜んなったら、もうまごうことなく東映のオープニング「荒磯の波」が脳裏に浮かぶじゃないの!

と、いうことでちょっくら東映のオープニングを自作してみた。
うん、もうこれじゃん!!東映の次回作からこの筆者が作った画像(映像じゃないけど)をオープニングに使っても違和感ナッシング☆(嘘)
実際の映像の如く波がざば〜んとなっていないから、ちょっぴり物足りなさも感じるけど、親の顔より見た東映のオープニング(嘘)の撮影現場に来れたことに、映画検定4級を所持する元某TSUTAYAアルバイターの筆者としては大満足♡
【東映のオープニング】犬吠埼灯台からも眺める

折角犬吠埼にきたのですから、犬吠埼灯台にも上りそこから東映のオープニングの岩を眺めることとしましょ。

犬吠埼灯台は2010年に国の登録有形文化財に、2020年には国の有形文化財に指定されているわ。その他にも「世界の灯台100選」「日本の灯台50選」にも選ばれているとうレジェンドっぷり。
そんなすんげー灯台に、大人300円払えば登れるんだから有り難いってものよネ。

白いポストもかわゆい♡

ではでは、さっそく上ってゆきましょ☆
それにしても、美しき灯台だわ♡

と、まぁ気軽に上ってみたものの、結構急斜で狭い階段やはしごが出現してちょっとびびる。
犬吠埼灯台に上る時は、自分の足腰や体力と相談しながら上らないと駄目ね。筆者があと20キロ太り(いや10キロか?)20年歳をとったら(いや10歳か?)この灯台に上るのは難しかったかもしれないわ。
急斜で狭い階段を上りながら、行ける時に行きたい場所に行くことの大事さをしみじみ痛感してしまった。体力があるうちに、行きたいところに行って、やりたいことをやって、食べたいものを食べなければっ!

とかなんとか考えつつも、頂上へ到着!風強っ!
昔の人はよく言ったもので「馬鹿と煙は高いところが好き」の例外に漏れず、筆者も高いところが好きなんだけどさぁ、風の強さに若干ビビってしまった。
いや〜っでも、見晴らしが良く、景色が素晴らしい♡まあるい水平線が美し♡

と、美しき景色を堪能しつつ、今回の目的である東映のオープニングの岩を探す。

あったーーーーっ!!東映のオープニングの岩っ!
いや〜犬吠埼灯台から眺める東映のオープニングの岩も素晴らしき岩だわネ☆
【昭和カルチャー好きは必見!】旧霧笛舎もチェック☆

今回の目的である東映のオープニングの撮影場所を見学できて大満足☆
って、それだけじゃあないのよ、犬吠埼は!
ぜひ東映のオープニングの岩を堪能した後は、犬吠埼灯台に寄り添うように建つ「旧霧笛舎」を忘れずに見学してちょうだい。

もちろんこの旧霧笛舎も歴史ある建造物で、犬吠埼灯台と共に2020年に国の重要文化財に指定されているわ。

中には犬吠埼灯台の初代レンズなどの貴重なものが展示されている。
と、いいつつ別に灯台マニアではない筆者は「ふーん、すごいなぁ」ぐらいのショボい感想しか出ないんだけど・・・

と、そんな中、すんげーものが飾ってあるのを発見してしまった!
な、なんと、少女漫画、いや漫画界のレジェンド萩尾望都先生の原画(複製)が飾られれいるではないですかーーーーーーっ!!!

SF小説の大家レイ・ブラッドベリの原作を萩尾先生が漫画化した「霧笛」の原画(複製)が展示されているわ。(昭和52年(1977)発表の短編作品)
漫画を書く際に犬吠埼灯台をモデルにした、というわけではないようなのだけど、スラっとした灯台の塔棟、霧深い土地に霧笛が鳴り響く様子なんかが犬吠埼灯台を彷彿とさせる、というご縁で寄贈されたのだとか。
10年ほど前にはイベントなどもやっていたそうで、ファンの方たちには有名だったようね。筆者はまさか、犬吠埼で萩尾望都先生の原画(複製)が拝めるとは思っていなかったので、なんだかすっごく有り難い気分になっちゃったわ♡
【聖地巡礼】犬吠埼で昭和カルチャーに触れよう!

はい、今回は東映のあのオープニング「荒磯に波」の撮影場所を見るため、千葉県銚子市の犬吠埼に行ってきた様子をレポートしたわ。
いやぁ〜、昭和のころからお馴染みのあのオープニングの実際の場所を拝むことができ大満足♡
そして犬吠埼はそれだけではなく、昭和25年(1950)にデザインされた三越の包装紙や、昭和のレジェンド漫画家萩尾望都先生まで絡んでるなんて、昭和好きにはたまらないスポットだったわよ。
ぜひ皆様も犬吠埼にお越しの際には、東映のオープニングの撮影場所を鑑賞しつつ、様々な昭和カルチャーに触れてみてくださいネ♡
【東映のオープニング】犬吠埼の場所
〒288-0012 千葉県銚子市犬吠埼9576
銚子電鉄 犬吠駅より徒歩12分

コメント